パン新時代 ー プロローグ

パン新時代がやってきた。

原料へのこだわりにはじまり、高級食パンが流行ったり、健康に配慮したパンや環境に負荷の少ないパンが開発されたり、一方でパンを主役にしたペアリングやパンでお酒を楽しむようなレストランが登場したりと、変化や進化を繰り返しながら今、パンを取り巻く環境は多様化しています。

約1万年以上前のメソポタミアから始まったとされるパンづくり。とは言え、日本にパンが伝わったのはもっともっと後、1543年頃と言われています。明治時代になって本格的にパンが食されるようになり、大正時代にはドイツパンや菓子パンが登場し、そして戦後の給食によって日本の食卓への普及が一気に高まりました。時代の変化とともにパン食文化は成長し、いまや、日本の一般家庭でのパンの消費額は米を上回り、世界中の様々な種類のパンが気軽に食べられるほどベーカリーは充実し、パンはとても身近なものになりました。

今年、世田谷パン祭りのテーマは<New Bread Era(パン新時代)>。

パンの文化を育み、わたしたちの生活にも変化をもたらした明治〜平成、そして新しく幕を開けた令和という時代。パンとベーカリーのこれまでとこれから。パンとわたしたちの暮らし。はたしてどんな時代になるのか、作り手は何を思うのか。

パンの新時代に思いを巡らせる手がかりとして、<多様化する日本のパン><エコやフードロス><パンのための健康と健康のためのパン>、この3つをテーマにしたお話しとともに今年の世田谷パン祭りのご紹介をしたいと思います。

パンの新時代、わたしたちの新時代、パンとともにどう変化していくのかを考えながら、今年の世田谷パン祭りを楽しみ、盛り上げていきましょう。